CLT建築コスト調査報告会について

岡山県がCLT造と、RC造、S造との建設コスト、工期、作業員数の比較・分析等を行い、
その結果の報告会が3月18日に開催されたため、我々も勉強のため参加してきました。
岡山県はCLTの利用促進のため、建築工法を決める際の参考となるように、このような比較検討をされました。

◇◇◇報告内容◇◇◇
■コスト
直接工事費での比較では安い順に、CLT < S造 < RC造

CLT造が安くなった要因としては、基礎工事費の違いがあります。
建設地盤の状況にもよりますが、今回は比較的軟弱地盤であったため、RC造やS造には杭が必要となりコストに影響しました。 建物重量は、CLTは軽くなるため、基礎に負担は少なくなるので地盤改良で対応ができました。

■工期
CLT造はRC造、S造よりも約1ヶ月の工期短縮となります。

■作業員数
CLT造を100とすると、RC造254、S造136との検討結果でした。

※CLTは壁式構造だが、比較するRC造、S造でこの規模だと一般的なラーメン構造でシュミレーション積算した。

 
◇◇◇上記より考えられること◇◇◇
岡山県産材での結果であり、地域により地域産材のコストの影響は考えられるが、CLT構造は他構造と変わらない水準になってきているどころか、規模や地盤によってはS造よりも安くなる可能性が結果としてみられています。

事務所で2階建てではCLT現しが可能であり、金物が見えることを理解してもらえれば内装仕上げでのコストも優位性が生まれます。
また、作業員不足の状況で、工期の短縮でき、少ない人数で施工が出来ることは大きなメリットと言えます。